院長雑感

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イボ治療についての考え

(ウイルス性疣贅、尋常性疣贅)

いわゆる、患者さんが伝えてくれる「いぼ」とはウイルス性であることが多いです。

治療としての第一選択は液体窒素療法です。窒素を-196度にしたら液体となります。ウイルス自体を冷凍凝固することにより死滅させる効果と免疫に対する刺激としての効果を期待して患部に液体となった窒素を塗布します。「いつ治りますか?」とよく聞かれます。「平均7回くらいで治るといわれています」とはお伝えしますが治りにくいことが多いです。

以前、同居の実父が頭部に1㎝程度のウイルス性疣贅ができたので私が治療いたしました。液体窒素4,5回で完治しました。外来で毎週患者さんの液体窒素療法をしていますが毎日観察できる経験はあまりありません。時折同僚の皮膚科医や職員がイボになることもありますが毎日のようには見ないですし、そもそも1mm程度で気づいて治療をこっそりしていることも多いので毎日経過を見る経験はありませんでした。実父は典型的な尋常性疣贅ではなく、液体窒素療法をすることに躊躇もいたしました。ウイルス疣贅は典型的だと診断は簡単ですが修飾されていたり、小さすぎたり、腫瘍と混在していたりすると診断が難しいです。しかも一度液体窒素療法を開始すると徐々に修飾され、イボであったのかさえ分かりにくくなります。足底などに出来た場合は最後には胼胝に見えるようになります。要するにウイルスの量が減るので所見は目立たなくなるのです。治療の辞め時が難しいのです。少し良くなると「もう治療終了していいでしょうか?」と患者さんはいいます。しかし、見た目に全く正常に見えるくらいになっても再発するから厄介なのです。最近では見た目がわからないくらいよくなったので終了する場合はビタミンD外用を1か月ほどダメ押しで外用しながら様子を見るようにと教科書にも書いてあります。そこまでよくなって再発した患者さんは見た目がきれいになってもダメ押しで液体窒素を継続してほしいと言われます。私もせっかくそこまで治療したのでそれくらいがいいと思います。初回の診断で自信が持てない場合、患者さんには親切に「はっきりとわからないので一旦何もせずに経過をみましょう。もう少し大きくなったら見せに来てください」というと怒り出す患者さんもいます。診断が難しいときがあり、一旦治療をやりだすと辞め時が難しいのでもしかしたらやらなくていい治療をしてしまうということを説明するのですが理解してもらえないのでしょう。皮膚を局所麻酔したうえで一部切り取り縫合する検査、いわゆる生検もありますが悪性を疑わない限りは現実的ではありません。検査で切り取ってもまた再発します。もちろん検査してもわからないときもあります。さらにわからない場合はPCR検査などになりますが保険も通らず高額になりますのでこれも現実的ではないと思います。「とりあえず液体窒素してくれ」と言われたので週に1回液体窒素療法のみを致しました。毎回みるみると驚くほど小さくなりました。4,5回目にはようやくわかる程度の跡形になっておりました。一旦完全に治癒したように見えても再発するのが嫌なところです。その旨を説明しましたが面倒がり、まだ治癒していない可能性もありましたが経過を見ることとしました。その後数週間で跡形もなくなり、現在も再発していません。治ったと思った患者さんは自己判断で来なくなることも多いです。違うことで来院されたときに経過を聞くことがありますが実父のような経過をたどったのでしょう。

 

難治な患者さんは治らないし、ちょっと治療をさぼったりしたらすぐに悪化したり、増えたりしています。数か月治療をしなくても悪化しない患者さんもおられ、さまざまな経過をたどります。2年間で7割治るとも言われています。当クリニックでは通いやすくしているためにきちんと治療される方が多いです。難治なためにいろいろな補助療法もおすすめしています。保険の通らないような特殊な治療はしていません。ここには書きませんがたくさんの方法はあります。保険では漢方によるヨクイニン内服、タコに使うサリチル酸外用、角化に使うビタミンD外用などが補助療法です。交互に使用してみたり、組み合わせたりなど試行錯誤しながら工夫をします。ウイルス性疣贅に特異的な薬剤がありませんので免疫学的、物理的、化学的、薬学的な工夫するよりありません。例えばイボを削ることも物理的にウイルス量を減らし、物理的に刺激を与えることで免疫学的な刺激にもなりますので効果がありますのでお勧めいたします。おすすめはしませんがイボ剥ぎ法といってハサミでイボを出血させるくらいに剥ぐことによって物理的除去と物理的刺激を与えることも有効であるといわれています。ウイルスは厄介です。放っておけば増えたり移ったりウィルス量も増えます。見た目も良くない上に、押したりつまんだりしたら痛いと放っておいていいことはありません。時間はかかるかもしれませんが地道に治療することをお勧めします。いろんな刺激を加えていくことが大切です。あとイボ地蔵があるように暗示をかけることも大切と言われています。免疫は精神的な要素でも強くなったり弱くなったりします。イボは時間がかかるだけで必ず治ります。

 

 

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 京都駅前さの皮フ科クリニック 院長 佐野 陽平

 

イボの原因や京都駅前さの皮フ科で実施している治療方法についてはこちらのページをご覧ください。

 

参考文献

清水晶:液体窒素では難治な尋常性疣贅患者に次なる一手を打つための極意, MB Derma, 2018;275:40-45.

 

渡辺大輔,他:尋常性疣贅診療ガイドライン 2019(第 1 版),日皮会誌,2019;129(6):1265-1292

円形脱毛症治療への思い

これをお読みの皆様にもなぜかわからないけれども頑張ってしまうとか、なぜここまでこだわってしまうのかということはないでしょうか?

 

私が特に治療の上でなぜか頑張ってしまう疾患の一つが円形脱毛症です。つらい病気だから?かわいそうでなんとかしてあげたいから?振り返って思い出すまでは頑張ってしまうのはそんな理由かと考えていました。

 

母方の祖母が重度の円形脱毛症だったのです。祖母から直接その話は生きている間に聞いたことは一度もありません。母親からその話を幾度となく聞きました。それはひどい円形脱毛症だったと。それが理由で結婚ができなかったというのです。聞かされたときはあまりピンとこずに「ふーん」くらいで聞き流していました。しかも私から見る祖母の髪はふさふさでした。

 

祖母は明治生まれでした。結婚は20代前半ではいわゆる「行き遅れ」と言われる時代だったそうです。私の祖父は料理人でいわゆる「仕出し屋」を営んでいました。前妻は病弱だったらしく先立たれそうです。母曰く、前妻に先立たれたので人手として私の祖母が30歳になる頃に白羽の矢が立ったとのことでした。

 

小学5年生のお盆のときにいつものように祖母の家に遊びに行きました。「いやあ、今日は暑いわあ」と言いながら突然、吉本新喜劇ばりにカツラを取り、禿げあがった頭をタオルで拭き出しました。

 

人間は本当に驚いたときは声が出ないといいます。私も今までの人生で2回ほど声が出ないほど驚いたことがありますがその1回目です。2回目は25歳頃に車の助手席に座って交差点で信号待ちをしていたときにタクシーが自分目掛けて突っ込んできたときです。スローモーションのように自分に車が突っ込んでくるのですが驚きのあまり身動きもできず声も出ませんでした。目を剥いて突っ込んでくるタクシーをただ見ていました。

 

幾度となく暑いときもありましたが結局一生に一度しかカツラを取った祖母の姿をみませんでした。私があまりにも驚いた顔をしていたからか、一度は見せておこうと思ったのか聞くこともなかったので真相はわかりません。

 

円形脱毛症のために結婚できなかったと聞いてピンとこなかったのですが実際みると合点がいきました。やはり実際見たときは驚きました。円形脱毛症は患者さんにとって尊厳を失うほどショックの大きい病気です。

 

それから20年、皮膚科専門医になりました。潜在意識に残る経験からか円形脱毛症の患者さんの治療は特に力が入っていたように思います。円形脱毛症の治療についてはすべての治療法をマスターしたほどです。偶然ですがお世話になった京都第二赤十字病院皮膚科の部長の専門も円形脱毛症でした。

 

医師として根拠なく患者さんが治るなど軽々しく口にしてはいけないと教わってきましたがこういう実体験をしているせいか円形脱毛症の患者さんが初めて来たときに思わず言ってしまいます。「ほとんどの患者さんはもとに戻りますよ。時間がかかるだけです。あせらずに治療をしましょう。」そう励ましているだけなのですが安心するのかよく患者さんが泣いてしまいます。皮膚科外来中患者さんが一番泣き出すことが多い病気が円形脱毛症かもしれません。もちろん私の外来経験では。

 

患者さんは治りかけても不安だろうと治療を縮小していくときは特に気を使います。外来を引っ張っていると思われたくもないので気にしていないなら治療を終了してもよいくらい良くなっていますといいます。しかし、気にしている方は中止することによってまた元の状態へ戻るのではと不安が強いと思います。寄り添い相談しながら少しずつ治療を縮小するようにしています。最近では維持療法(ほとんど治っている状態でも治療を継続する)は成績がいいと学会でも言われてきています。

 

当クリニックでは円形脱毛症は重要疾患と位置付けております。保険でできる範囲、希望の範囲、私たちができる範囲で頑張って治療いたします。また、通いやすくなるように毎日改善を繰り返しています。私たちができないような治療方法や治療方針が不安な方はすぐに高次医療機関に紹介をしています。紫外線療法のひとつであるエキシマライトがまだ保険を通らなかったときは自費にて希望者には治療しておりました。実臨床で効果があるのに保険が通らない分高額になるのでなんとか保険が通らないものかと思っておりました。やはり実臨床の経験通りに効果があるようで2020年4月より保険適応となりました。

 

ただ、こんな私でもステロイド内服は全身的な副作用の観点からしないようにしています。2022年6月よりオルミエント®というリウマチの内服薬も効果があるといわれて保険の認可がおりました。つらい病気ではありますが全身の免疫を落とすのは個人的にはあまり気が進みません。

円形脱毛症の原因や京都駅前さの皮フ科で行う治療方法についてはこちらのページをご覧ください。

 

幻冬舎ゴールドオンライン依頼原稿②皮膚科専門医が伝えたい…「美容皮膚科・美容形成外科」で納得のいく治療を受けるポイント

幻冬舎からの依頼原稿があり、下記掲載されました。

本記事では、京都駅前さの皮フ科クリニックの佐野先生が「美容皮膚科・美容形成外科」で納得のいく治療を受けるポイントを自身の経験や考えをもとに解説します。

 

美容皮膚科・形成外科の医師は何を考えているのか

私の美容皮膚科・美容形成外科に対する考えが定まったのは学生時代。宴席で美容や形成の世界では知らない人がいないほど著名な形成外科医の隣に座る機会がありました。

 

私は若さに任せて「美容形成外科の医師っていうのはどうかと思います。美容形成外科は本来の医師の仕事ではないと思います」と意見したのです。

 

その先生は、自分の専門性を否定されたにもかかわらず、冷静に「君は交通事故などで顔を損傷した人にそのままで人生を送れというのですか。そういう技術をもつ医師は必要なのです」と答えてくださいました。

 

また研修でお世話になった救命救急センターのベテラン看護師にも「救急医療で一番つらいと感じることは何ですか?」と質問したことがあります。

 

その看護師は「顔を事故で損傷した人をみること」といいました。「それはなぜですか?」と聞くと「やっぱり顔はその人そのものを表す大切な部分なのに、そこがめちゃくちゃになった患者をみることが一番つらい」と答えてくださいました。

美容皮膚科・美容形成外科を受診するときに重視してほしいこと

かつて『人は見た目が9割』という本もありました。顔はその人を表す大切な要素です。上記の2つの意見を聞いたことで皮膚科専門医としても患者さんの顔の悩みに寄り添って解決することで世の中に貢献していくことを決めました。

私が皮膚科専門医として貢献することに決めて20年弱経ちました。現時点での美容皮膚科や美容形成外科について個人的価値観をお伝えしたいと思います。

 

私は医師として自分の家族にしないことは他人である患者さんにもしないと決めております。現時点で正しいとされる医療であっても、将来誤った治療であったとされることもあります。

 

今の自分にできるなかで最も患者さんの価値観に沿っていると思われる治療をおすすめしています。一例をあげますと私は個人的価値観から胎盤を利用した薬剤であるプラセンタ注射を扱っていません。更年期障害の治療として保険医療でも使われています。もちろん美容にも効果があるとされています。

 

しかし、病気で苦しんでいる人に使うことは否定しませんが、将来的に未知の感染症などを考えると私は美容での使用目的で家族にはプラセンタ注射をしません。

 

プラセンタ注射を自分にも注射している女医さんに質問したことがあります。「自分と患者にしても自分の子供には打たない。安全かどうかわからないから」といっていました。

 

このように、医師によって治療に対する考えは異なります。納得のいく治療を受けるためには、価値観のあう医師やクリニックをみつけることが一番大切かと思います。いまどきのクリニックや病院であればホームページに理念や価値観を反映させた情報発信をしています。そのホームページをしっかりと見て、信用できる医師なのかを診療のときに実際に話してみて確認することが大切です。

美容皮膚科・美容形成外科ではない皮膚科医だからこそできる貢献とは

私は美容皮膚科医として「作りこまず、その人がもっている年齢相応の、健康的で美しい肌を取りもどす」という価値観を持っています。

 

ですのでニキビ、ニキビ痕、赤ら顔、炎症後色素沈着、肌質、シミ、ほくろ、脱毛などの治療では、保険診療の適応があれば、まずその治療を提案し、保険診療での治療でカバーできない分野は自由診療の治療を提案します。

 

ほくろのせいで髭剃りのときによく血が出るから手術したいという人には手術を勧めます。しかし、見た目の問題でほくろを取りたいと来た人には、個性であり魅力であるので取らなくてもいいし、保険診療であれ、自由診療であれ、思った通りになるとは限らないし、元に戻せない。それでもいいかをよく考え、身近な人にも相談したかを確認します。

 

期待と昂揚で冷静さを失っている人も多く、一度は帰宅してよく考えてきてもらうことが多いです。このせいで、せっかく期待して来院していただいた患者さんを失望させてしまうかもしれませんが、美容皮膚科としての私の理念は「訪れる人に安心と満足を」です。

 

訪れる人があとで後悔したり、トラブルになることを望んでいません。やってよかったと本当に思ってもらえることが我々の使命ですから喜んでお手伝いします。美容でお悩みの皆様が信頼できる美容皮膚科・美容形成外科と出会うことができることをお祈りします。

 

 

佐野 陽平

京都駅前さの皮フ科クリニック 院長/皮膚科専門医、内科認定医

KARADAs依頼原稿①【医師が警告】「湿疹」に「市販の塗り薬」を安易に使ってはいけない理由

幻冬舎からネット記事の依頼原稿がありましたので下記執筆いたしました。

 

体がかゆい、皮膚が赤くなる、肌がガサガサするなど、様々な症状としてあらわれる湿疹。それらの症状が出ていても、皮膚科を受診する人は少ないかもしれません。しかし、湿疹は放置すると治りづらくなることもあるので、注意が必要です。

 

皮膚科で最もありふれた病気「湿疹」

皮膚科と言えば皆さん、どんな病気・症状を思い浮かべるでしょうか? 病気であれば、アトピーや湿疹、水虫、症状であればかゆみ、かぶれを思い浮かべると思います。

そして、皮膚科の治療といえば何を思い浮かべるでしょうか? 最初に、ステロイド入りの軟膏壺を思い浮かべる方は多いかもしれません。そんな誰にでもできる身近な病気である湿疹は、実は本当に怖い病気であるということをご存知でしょうか?

 

そもそもステロイドの塗り薬が大好きでたくさん塗りたいという患者さんはあまり見たことがありません。ステロイドの塗り薬は怖い、できれば塗りたくない、皮膚が黒くなるんでしょ?なんて声はこのネット社会になってからも根強い質問のひとつです。

ネット社会では情報が多すぎて、どの情報が正しいかわからなくなってしまう方や、ネットで調べて、誤った情報を正しいと思い込んでしまっている方が増えています。

思い込んだ診断と治療を強要されることもしばしばあるのです。不安な気持ちはわかりますので、ネットを調べる前に、皮膚科専門医に相談するようにしましょう。

「湿疹」がなかなか治らない原因

皮膚科で診断してもらうと、よく「湿疹ですね」といわれると思います。これは、「皮膚炎ですね」と同じ意味で、皮膚に炎症がある状態であるということです。

湿疹になると、かゆい、ぶつぶつができた、肌がガサガサになった、皮膚が赤くなった、掻いたら汁が出てきた…など、さまざまな症状があらわれます。

 

病院は混雑していることが多く、市販の塗り薬は薬局に行けばすぐに手に入るので、とりあえず市販の塗り薬で様子を見ようという方は多いです。しかし、自己判断で購入した塗り薬は、適切とは限りません。

薬を塗っているときはかゆみやぶつぶつはおさまりますが、薬を塗らなくなると、今までより、かゆみやぶつぶつがひどくなり、範囲も広くなります。いつまでたっても治らないという悲しい循環に陥ってしまう人が増えてしまうのです。

湿疹で仕事の能力が落ちる

かゆみ・皮膚病変は、どのくらい日常生活や仕事に影響を与えるのでしょうか。ある文献によると、就寝中に掻く回数57回、睡眠不足による昼間の眠気は正常の2.66倍、疲労感2.97倍。日常生活への支障は36%(人と接するのが億劫になる50%、温泉やプールに行けない42%、汗をかくスポーツができない50%)、性的欲求の減弱57%、仕事への支障52%(かゆみによる支障92%、見た目による支障55%)、進学や職種選択への影響38%と、かゆみ・皮膚病変は、日常生活や仕事に大きな影響を与えることがわかりました。

もちろんこれらはアトピー性皮膚炎患者や中等症から重症の湿疹病変になった患者のデータです。しかし、軽症の人も放っておくと重症になります。つまり、湿疹を放っておくとあなたの能力はだんだんと蝕まれてしまうのです。

紅皮症といって全身が真っ赤になったり、自家感さ性皮膚炎という全身に湿疹病変が広がる病気になったりしてしまいます。

体液が漏れて汁が出てくる。アレルギー物質やばい菌などの外界の異物が皮膚から侵入してくる。アレルギーがさらにひどくなる。ばい菌が入れば、高熱が出て入院することになる…などの症状によって、皮膚が分厚くなってしまったり、皮膚の色が抜けてしまったりすれば、その見た目を治すことが難しくなります。

湿疹が軽症の間にしっかりとした皮膚科専門医のクリニックを見つけましょう。そして、外用薬の塗り方、スキンケアの仕方、治療の見通しと予防法などもしっかりと覚えて実践することが大切です。

皆さんが健やかな肌を保ち、あなた本来の能力を発揮して人生を謳歌してください。そのお手伝いをするのが私たち皮膚科専門医の使命です。

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 京都駅前さの皮フ科クリニック 院長 佐野陽平

 

 

コロナ感染対策について

開業6周年を迎えることができました。今までご来院いただいた患者様、働いてくれた職員、取引先会社のご協力のおかげで無事迎えることができました。あらためて御礼申し上げます。

昨年は年間延べ3万名の患者様にご来院いただきました。初年度より約5倍となった患者様の満足度と治療効果を上げながら院内での待ち時間を減らし診察予測時間がわかるように努力を職員一同となって続けております。まだまだ成長途上で皆様にはご迷惑をお掛けしております。

 

今年はコロナウイルス感染症で皆様も大変苦しい思いをされていると思います。当クリニックでは皆様が安心して通院できるようにコロナウイルス感染症対策を万全にしております。換気は締め切った状態でも1時間あたり2.5回転以上換気されております。さらに入口や窓を開放し、加湿器・サーキュレーション回しております。二酸化炭素濃度も各部屋ほぼ450PPM 以下を保っております。開業以来、院内滞在時間の予測と短縮を心がけ、診察室での説明を補助する資料配布するなどの工夫もしておりましたので治療効果を上げながら感染に対する不安を最低限にできているため患者様が今年度減少することがなかったのではないかと推測しています。

 

引き続き成長を続けていくために昨年は保険では補えない自由診療の分野も開始いたしました。今年もさらに成長を続けていきます。三方よし(患者様・スタッフ・協力会社)となることで皆様からの支持をいただき、当クリニックは成長発展していけると思います。皆様あっての当クリニックですので引き続き応援のほどをよろしくお願いいたします。

開業7年目のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

今年は開業7年目の年となります。

20年度は延べ約3万人の患者さんにご来院いただきました。ありがとうございました。

当クリニックは患者さんが良くなるためには通いやすくないといけないと考えております。開業当初から予約システムなどを活用していただき、院内での待ち時間を30分以内にできるように皆様のご協力のもと日々改善を続けております。開業当初は1日数名の日もありましたが現在はたくさんの患者さんに来ていただけるようになりました。院長を筆頭に厳しい採用研修を乗り越えた優秀な職員と共に日々成長と改善を続けておりますがまだまだ至らぬ点も多く、この場を借りて陳謝したいと思います。我々職員一同患者さんが良くなり、病気に見えないくらいの本来持つキレイな肌を取り戻せるように努力を続けます。「訪れる人に安心と満足を」していただけるように使命感を持ってこれからも真摯に取り組んでいきたいと思います。昨年は病気のみならず本来の美しさを引き出すためにソフトな美容医療も開始いたしました。ますます皆様のためになるように職員ともども勉強しながら成長発展していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

第119回日本皮膚科学会総会

1年更新のない院長雑感でした。スタッフブログを書いているスタッフから冷ややかな目で見られていることには気づいてはおりました。よくみる院長ブログはだいたい私生活のことが書いてあります。診療とはあまり関連がない院長の私生活は人となりが少しわかる程度で食べたものまで書かなくていいのかなと思い、基本は勉強した内容にしております。(1年間あちこち行きましたが忙しさにかまけてアップしませんでした。)診療を休まず、勉強をしようと思いますと診療後だけとなります。日進月歩の情報社会の中で今まで行けないことが多く困っておりました。今年からドイツ留学帰りの荒川先生が院長の代診を快く引き受けてくださったことによって様々な研修と勉強ができるようになりました。

皮膚科学会総会とは皮膚科医が1年で一番楽しみにしているお祭りのような皮膚科最大の学会です。今年は皮膚科医になって初めてすべての講演を聞いてやろうと思ったこともありますが次の自由診療の機器の選定のため6月4、5、6、7日の4日間の代診を荒川先生に頼みました。改めて御礼申し上げます。

しかし、今年は100年に一度の禍の年であります。例にもれずオンライン開催となりました。4日間のオンライン講演と空き時間に医療器械会社とオンラインや電話による問い合わせをしております。

学会上では椅子に座って講演聞くしかないのである程度集中します。1年間会えなかった皮膚科の知り合いと情報交換もします。展示会場では色んな業者さん(製薬会社、化粧品会社、医療機器、医療専門書店、素材会社、医療情報会社、電子カルテ会社などなど)ともお話します。様々な刺激と情報アップデートができます。出会いでのシナジー効果があります。今年オンラインばかりとなりました。出会いのシナジーが全くありませんし、部屋では気が散って色んな整理をしてしまします。運動もコンビニに行くくらいで不健康です。そしてこの院長雑感も土曜の朝5時からオンデマンドの講演を聞きながら書いていますので集中しているとはいえません。はやくコロナが終わって出会いのシナジー効果を感じたいです。

今年はコロナ一色で皆さまも鬱々とした日を過ごすことになるかと思います。もちろん学会でも新型コロナ感染症対策緊急シンポジウムがありました。90分間の講演でしたが最後の20分程度は画像フリーズしました。結局のところ内容は知っている程度の話でした。コロナウイルスはよくある鼻かぜ程度のウイルスだそうです。同居家族は3日もすれば簡単に全員感染するそうです。SARSのときにあったそうですがホテル清掃人が面倒だから?同じ雑巾ですべての部屋を拭いてホテル集団感染の原因を作ったそうです。怖いですね。自分で消毒するのが一番ですね。それが一番記憶に残りました。当クリニックでは勤務・勤務外も自分以外はコロナ感染者と思って対応するように職員に指示しています。睡眠休養をきっちりとり、マスクをして顔を触らない。うがい手洗い消毒を励行する。院内は窓をあけて風通しをよくして消毒を繰り返す。皆さんご存知の当たり前のことですが・・・・。

開業6年目のご挨拶

2020年5月に開業6年目(京都駅移転4年目)となりました。通ってくださる患者さん、取引先または担当の方々、クリニックを支えてくれた職員、また現在も支えてくれている職員など関わってくださった皆様のおかげで現在があります。改めて御礼申し上げ、今後ともよりよい関係を築くことができますように努力を続けていきたいと思っております。

改革改善を試行錯誤しているうちにあっという間に時間がたち院長雑感も1年ぶりの更新となりました。今年は第三の開業と位置付けております。開業時の計画では2年間で保険診療をしっかりとできるようになり、その後保険で補いきれない部分の自由診療を随時追加していくという計画でした。五条では手狭であるため自由診療は難しく、3年目に京都駅に移転いたしました。移転後に院内の改革・改善に手間取り時間がかかりましたが、ようやく今年から自由診療を始めることができました。

そもそもなぜ自由診療をしたいのかということですが、いわゆる作りこむような美容をやりたいとは思っていません。保険診療では補えない治療をしたいからです。保険診療はルールの縛りが強いため、残念ですが保険診療だけではよくならないのです。例えばニキビ患者さんにはイオン導入、ケミカルピーリング、フォトフェイシャルをすることによってニキビの赤みを早く抑えたり、ニキビをできにくくしたり、傷跡を目立たなくすることができます。しゅさ患者さんにはあかみ、血管拡張にイオン導入、フォトフェイシャルが効果的です。アトピーや湿疹患者さんの炎症後色素沈着には美白剤内服外用。一般の患者さんはさらに肌の健康を維持・増進ができます。

この一年間で当クリニックが行った改革・改善を列挙いたします。
優秀な非常勤医師の2名登用(京都府立医大でお世話になった上司と後輩が快く引き受けてくれました)、職員の正職員化、機材購入(エキシマ、セレックV)、自由診療のパウダールーム追加、ケミカルピーリング・イオン導入・フォトフェイシャル開始。カウンセリング予約開始。院内コロナ対策、電話再診予約開始(一時的)

院内滞在時間30分以内を開業時より掲げております。うまくいくこともありますが6年たった現在でも心苦しいですがまだ道半ばであります。皆さまにはご迷惑をお掛けしますがネット当日予約、予約専用ダイヤルなどを利用して院内滞在時間を短くしていただくと幸いです。

開業5年目のご挨拶

今まで来院いただいた患者さん、働いてくれた職員の皆さん、取引先の皆さんのおかげで開業5年目を迎えることができました。この場をお借りして御礼申し上げます。
「安心と満足を」という理念を掲げ、相談しやすい親戚の皮膚科のおじさんとして努力を続けてきました。私の皮膚科医師としての喜びは慢性の病気(例えばアトピー性皮膚炎、にきび、乾癬、じんましんなど)の患者さんを病気に見えないくらいキレイにできたときです。有名病院の立派な先生でもたまにお薬を取りに行くだけではキレイにはできません。必要なのは身近で通いやすく患者さんに寄り添えるお医者さんです。問題集(クスリ)をたまに渡すだけでは成績(お肌)をよくすることはできません。やはり学習塾(クリニック)のように定期的に通って何度でも教えてもらい、間違いを直してもらって正しく覚えて実践して初めて成績(お肌)がよくなってきます。一旦勉強(クスリの扱い)のやり方がわかればよい成績(お肌)を保つことができます。
そのために必要であれば月に何度でも通うことができるクリニックを作る必要があります。そのためにはいつ頃診察してもらえるかわかりやすくする必要があります。診察の内容をすぐに忘れてしまうと思うので忘れないような教材作りも必要です。そのための工夫を職員、取引先に協力してもらいながら毎日改善を重ねております。
院内待ち時間は30分以内を目指しておりますが、現時点で多いときは半日で100名、1日あたり150名以上になることもあり、改善が追い付かないことで皆さんにはご迷惑をおかけすることがあり申し訳なく思っております。

開業5年目、令和元年からは来ていただいた患者さんにさらに満足していただくため、またよりきれいになるための美容にも力をいれていき第三の開業と位置づけ職員一同さらなる努力と改善を続けていくことをここに宣言いたします。

第69回中部支部学術大会

毎度のことですが学会に行くたびにもっと学会に行くべきだと思うくらい知らないことばかりです。

箇条書きしてみようと思います。

・夢のアトピー治療注射薬(デュピクセント®)も万能ではない。現在日本で一番治療している先生も40名程度の経験とのこと。顔面に湿疹の強い人は治りにくいらしい。重症の6割までは基本治療(塗り薬)でよくなるが4割は重症のままである。確かに重症の人のなかで頑張ってもらっても何をしてもよくできない人は経験します。たまにしか来ない人は特に良くしにくいです。

・帯状疱疹の新薬(アメナリーフ®)の飲むタイミングのお話。新薬は改良され1日1回7日間内服で治療します。ジェネリックは3回内服タイプで2世代前となります。新薬は高い薬ですのでジェネリックは6割くらいの値段というと希望する方も多いです。新しい薬は作用機序も従来と違ううえ、腎臓への影響も少なく高齢者にも減量せず投与できます・・・。さて、飲むタイミングです。人間には概日リズム(成長ホルモンは夜にでるとか)があります。人間は活動しているときにヘルペスウイルスにかかりやすいそうです。だから朝に内服するとウイルスの増殖を防ぐタイミングとしてはいいそう。しかし初日はできるだけ早くパンでも食べてから内服するといいそうです。ついでですが蕁麻疹が夜でやすいのは日中気が紛れているだけではなく夜になるとヒスタミンや抗原(原因物質)の感受性が高まって反応しやすいそうです。

・かゆみに対して過敏になっている人はコレステロールが含まれているような親水ワセリンなどがいいそうです。ちなみにステロイド外用はできるだけゆっくりやめたりランクダウンをしていく方がいいです。1年間強いステロイド外用薬を急にやめると66%の人に離脱症状(悪化したり、赤くはれたり)するそうです。離脱症状か単にステロイド外用がなくなったから悪化したのかわからない人は多いです。アドバイスとしてステロイド外用薬がなくなる前には来るようにお伝えしてます。そもそも慢性疾患ですので定期的に来ていただくようにお願いしているのですが・・・。忙しいからこれないと・・・。私はアトピー患者さんが当クリニックに指示通り定期的に通院してアトピー患者に見えないくらいよくなることに喜びを感じています。あとニキビ患者さんも。こまめな通院はやはり大切です。(家でしっかり治療もしていただかないといけませんが)

皮膚のかゆみ

皮膚科での重要な仕事としてかゆみをとめるということがあります。

かゆみのために生活の質、睡眠障害、生産性・集中力の低下、外見の悪化、感染などのため社会的損失が大きいといわれています。アトピー性皮膚炎などは働き盛りの20代から40代で約半数を占めるようです。アレルギー性皮膚疾患の労働生産性障害率は39.5%を占め、スギ花粉症と同等の社会的損失だそうです。1か月あたりの試算は4690億円の損失となるそうです。かゆみを止めることは我々皮膚科医にとって社会のための最重要課題といってもいいかもしれません。

かゆみは皮膚そのものがかゆい末梢性のものと神経からくる中枢性のものがあります。2つのかゆみが複合的に絡まり合い悪循環が生じます。もちろん内臓疾患(肝臓病、腎臓病、糖尿病、白血病、悪性腫瘍など)もありますので採血などの原因検索も必要です。

かゆみは夜に強くなる傾向があります。交感神経が有意な昼間はかゆみを抑えるノルアドレナリンがでているからです。集中しているとかゆくなく、リラックスしているときや夜などはかゆみが生じやすいということになります。かゆみを回避するためには頻回の入浴、サウナ、アルコール、辛い食品、カモミールなど精油などを避けること。アトピー性皮膚炎の方はハウスダスト・ダニは避けた方が良いといわれています。

おすすめは中性の石鹸やシャワーオイルの使用、ぬるい湯での20分以内の入浴、濡れた体を拭くときは押し拭き、入浴後の保湿のスキンケアがよいです。その他痒いときは冷却することが代表ですが通気のよい素材の服、ウエットラップ法、タンニンを含む紅茶のパック、夜間のかゆみに尿素やカンフル(樟脳)、メントールなど、局所麻酔作用のあるポリドカノールやタンニン酸製剤などの外用などもあるそうです。

入浴の温度ですが皮膚のバリア機能回復には36度から40度以下がよく、42度以上はバリア機能回復が遅れるそうです。温度差もかゆみの原因となり、服を脱ぐときは服をパタパタ仰いで外気温をなじませてから脱ぐといいそうです。確かにお風呂入る前に脱ぐと痒くなり、お風呂に入るとかゆくなりますね。

皮膚疾患治療のUP TO DATE 2018

さて、今回は皮膚疾患のUP TO DATE 2018に参加してきました。

アトピー性皮膚炎と乾癬についてのお話でした。

アトピー性皮膚炎の人に多いといわれるフィラグリン遺伝子(皮膚のバリア機能異)異常がある人は手のひらのしわが深いそうです。それを知らなかったので「いつもアトピー患者さんの手のひらはしわだらけだな、乾燥と慢性の湿疹の繰り返しでなったんだろうな」と常々思っていました。アトピー患者さん全員がそうではないのですが重症で経過が長い人が多い印象です。フィラグリン遺伝子異常は正常の人でも3,4%はあるそうですが。

乾癬治療は生物学的製剤(注射剤による高額治療)のお蔭で患者満足度が高くなりました。見た目でわからないくらいよくなる人が約6割もでてくる注射剤も出現してきました。アトピー性皮膚炎も注射剤で治療する時代になってきました。今後さらに種類も増えて効果も高くなってくるのでしょう。(治療費が安くなる日はいつになるのでしょうか?)

地味な進歩ですがドボペットゲル®というビタミンDとステロイドの混合頭皮用外用薬も発売となりました。今まで2種類塗っていただいていたのが1種類でしかも塗りやすいゲル状となっています。高額医療はどこでもだれでもできるものではありません。やはり日々地道に地味な治療をするのが現実的となります。当クリニックは紫外線(光線)療法も備えていますので外用とダブル効果で少しでも患者さんの満足度をあげるようにしています。

第117回日本皮膚科学会総会

毎年楽しみにしている日本皮膚科学会総会に出席しました。

総会というだけあって皮膚科の学会で一番大きい学会です。専門医維持の資格出席点数も最大です。全国の顔なじみの先生方との再会も楽しみなところです。現在クリニックの機器選定に一番力をいれているせいかそういう講演を中心に聞いてしまいます。できものを取るというと保険では手術となりますが自由診療では炭酸ガスがメインです。ほくろの取り方ひとつとっても先生によりさまざまな機械を使用したり、取り方にこだわりや個性が出て面白いものです。

アトピー協会の機関誌「あとぴいなう」インタビュー

20180305_P7ドクターインタビュー(アトピー協会

アトピー協会の機関誌「あとぴいなう」2018年3-4月号にインタビューが載りました。以下はその内容です。

 

JR・地下鉄京都駅前。塩小路東洞院スクランブル交差点にある、京都駅前さの皮フ科クリニックは2017年5月に五条烏丸より移転開院されました。「訪れる人に安心と満足を」を理念とし、地域の方に信頼されるクリニックを目指す、院長の佐野先生にお話しを伺いました。

―――先生は当初より開業医を目指されたそうですが、そのきっかけや皮膚科を選択された理由などお聞かせいただけますか?

子どもの頃の将来の夢は、パイロットや新幹線の運転手などいろいろ変わっていましたけど、小学校3年生の時に町医者になりたいと思ってからは、そのままずっと町医者を目指しました。その頃は、私の周囲には親戚含めて医者や医療関係者がいなかったので、憧れになったのはかかりつけの内科の先生でした。私が受診すると先生は、これから3日間したら熱が下がって、少し咳が残るけど1週間で咳が止まるよと言われるとその通りになる。魔法使いのようにみえて、私もお医者さんになりたいと思いました。大きな病気をしたからとかではないですが、優しい先生に憧れました。なので、最初から開業医を目指していましたね。

医学部卒業後、進路に迷いまして取り合えずとして内科医を目指し、自分の専門を決めかねていました。内科の研修中に皮膚科の研修を受ける機会があって、そのときに非常に魅力的な科目だと思いました。皮膚科で必要な勉強は、食物や虫刺されなど生活のすべてにかかわることじゃないですか。医学だけではなく生活全般の勉強ができることに魅力を感じました。そこで皮膚科専門医を目指そうと決めました。そして大学病院の皮膚科も経験した方がいいと思い、地元の京都府立医大の皮膚科に入局しました。内科認定医の資格も取得しましたが、これまでで皮膚科医を選択して後悔したことは一度もありません。それぐらい興味深い科目なんですね。老若男女、感染症・膠原病から生活習慣病、癌などすべての科に関わっています。なので、皮膚科医というのはある意味全身をみる総合内科医のようだと思っています。

―――治療に対する考え方、クリニックの特徴など教えていただけますか?

様々な価値観を持つ患者さんに対して、自分ができるベストは何かということを常に考え治療にあたっています。親戚のお医者さんのところへ相談に行くような安心感と、満足してもらえる医療を提供したいと考えています。

診察、治療は細やかな対応を心がけ、薬の扱い方、効能、副作用のチェックをこまめに行っています。そのため、こまめに定期的に診察することが大切だと考えます。しかし、皮膚科は待ち時間がかかるので通いにくいという声をよく聞きます。そのせいで、億劫になり皮膚の状態が悪くなった患者さんを診察するのもつらいものです。当院は順番予約が可能ですが、治療は多岐に及ぶためなかなか予定通りには進みません。そこで、受付後はホームページで診察状況がわかる工夫をしています。今後も、診察の満足度を下げず待ち時間を短縮できるよう、システムやスタッフの協力により少しづつ改善していきたいと考えています。

―――最近の診療で、気になることなどございますか?

冬でも患者さんにマラセチア毛包炎(身体に生じる真菌による炎症)の方が増えていることです。去年ぐらいからシャツの下などに着用する防寒機能ウェアが流行っていますよね。繊維自体が発熱して、薄く暖かいことで人気がある。症状のある患者さんに聞くとだいたいの方が入眠中も着用しておられます。寒い所では便利なアイテムですが、着用して運動したり、寝るときなど蒸れて汗をかいてべちゃべちゃになると高温多湿になるので症状の出る方が増えています。せめて睡眠中は綿の下着がいいですね。マラセチア毛包炎は顔にできるニキビ(尋常性ざ瘡)の症状とも似ていますが、真菌が原因のため自然治癒は難しく市販の薬でも治りにくいので、気になる方は皮膚科専門医を受診してください。

―――アトピー性皮膚炎の治療や、患者さんが注意することなどお聞かせください。

私が一番言いたいことは、アトピーの患者さんには寛解(人からアトピーと思われない)を目指して治療をしたいと考えていることです。肌はできるだけきれいになった方がいいと思っています。指示通りに治療し、受診をしてほしいです。

例えば、患者さんに、外用薬を「7日間でこれだけ塗ってくださいね」と言って、1週間分で100gぐらいドーンと出すと、1週間後に受診せずに「薬がまだあったから」と随分してから来られるケースがあります。また、次の受診までになくなるはずの量を処方しても薬が余っている場合もあります。家でのセルフケアの部分は見えないので、外来で指示する他に方法がありません。正しい量を塗ってもらうために一部だけ塗らせてもらうと、こんなに塗るのって言われることがあります。ステロイド外用薬などは、強いランクのものやたっぷり薬を塗るのが怖いと感じられている方もいると思いますが、症状を診てしっかり塗ぬるだけの量を処方しているので、信じて指示通り塗ってほしいと思います。

薬を一度にたくさんほしいと言われる方もいますが間違った使い方をして副作用が出ることもあるので、定期的に受診してもらわないと一度にたくさん薬を出すようなことは出来ません。でも実は薬って、ちゃんと塗ろうと思ったらたくさんいるじゃないですか。「しっかり塗ったらこれだけ良くなりますよ」と症状を診ながら一緒に治療していきたいので、定期的に受診してもらって正しい量を塗ってもらうことが大切なんです。とくに重症の患者さんには、治せないような皮膚になる前になんとか治療したいと思っていても、定期的に来てくれないと難しいなと思います。

アトピーが悪いって、見た目に分かるので社会的にもすごく損することもあります。しかも痒いと自分もいらいらするしね、見た目だけじゃなくつらいことが多いじゃないですか。だけど、アトピーの体質をもっていても一度がっちり症状を抑えたら、後は気になるとこに少し薬を塗る程度ですごせるようになる人も多いと思います。楽になると、生活がしやすくなりますよ。だからちょっとがんばって、忙しくても出来るだけ時間をつくって受診してほしいと思っています。

―――アトピーの患者さんにメッセージを願いします。

いいお医者さんと巡り合って、自分に合った治療が出来ればいいと思いますね。その為には、いろんな先生がおられますが、ちょっと信じてみようと思える先生がいたら、一回素直に信じて言う通り治療を受けてみてほしい。それでダメだったら違う医者に変えてみればいいです。せっかく治したいと思って受診して、その先生もそれに応えようとしているのに指示通り治療しないのはもったいないと思います。こまめに受診しながら、先生との信頼関係を築いて治療を続けてほしいと思います。

―――先生の趣味やストレス解消法など教えてください。

本を読むのが好きです。ストレスはよくしゃべる方なので、それで発散していると思いますね。

—–本日は、貴重なお話ありがとうございました。

 

京都駅前さの皮フ科クリニック

院長 佐野陽平先生

■略歴

洛南高校卒業

福岡大学医学部卒業

京都大学医学部付属病院 内科

静岡県立総合病院 内科

京都府立医科大学 皮膚科

京都第二赤十字病院 皮膚科

京都府立医科大学 皮膚科

綾部市立病院 皮膚科(科長)医長

京都岡本記念病院 皮膚科(科長)部長

五条烏丸駅前さの皮フ科クリニック院長

京都駅前さの皮フ科クリニック院長

■所属・資格

日本皮膚科学会 皮膚科専門医

日本内科学会 内科認定医

日本皮膚科学会

日本アレルギー学会

日本皮膚悪性腫瘍学会

日本美容皮膚科学会

日本東洋医学学会

日本内科学会

「かゆみ」を考える会

今回は7名の皮膚科の先生たちの座談会に出席しました。

臨床にまつわる様々なお話をしました。

医学的根拠のある話ではなく7名の皮膚科医の日常の皮膚科臨床においての経験、感想でありますが勉強になりました。

ビラノア®を蕁麻疹のファーストチョイスにしたところ88%に有効であったこと。

蕁麻疹の抗アレルギー剤投薬無効例の倍量投与や追加変更に対する保険医療の限界。

しゅさ(顔にできるニキビ様の原因不明の皮膚病)の治療法は保険外が有効なことも多いこと。化粧品によると思われるしゅさが増えているという感想。抗アレルギー薬のジェネリックの方が効果が高かったという経験はどの先生方も感じたことがない。新しいアトピー性皮膚炎のデュピセクテント®の扱い方などなど盛り上がりました。学会、研究会はすべて出席したいと思っておりますが休診しないと行けないことも多いので悩ましいところです。

第465回日本皮膚科学会大阪地方会

2月3日は大阪地方会、4日は美容機器メーカー説明会と2日連続で研鑽をいたしました。

 

当クリニック理念は「訪れる人に安心と満足を」を掲げております。なぜ病めるとか患者という言葉を使用しなかったのかと言いますとやはり病気ではないし、保険は効かないのはわかっているけれども肌を何とかしたいと思っている方は多いと思っているからです。そんな人にも安心と満足をしていただきたいのです。何をやりたいのかということも大切ですが、何を求められているのかということも大切と思っております。開業する場所柄でも違ってくるといわれています。私が最も得意とすることはcommon disease(よくある病気)です。経歴をみていただければわかります。しかし、それ以外にもいろいろな経験と研鑽を積んでいます。私は皮膚科医だけあって肌フェチですが病気の肌が好きという訳ではありません。年齢相応の美しい肌が好きです。骨を削って形を変えたり、切って縫ったり、注射したり、糸を入れたりといういわゆる作り込むことはあまり好きではありませんし、経験もありません。あとは自分も含めた大切な人にしたくないことは頼まれてもしないのが信条です(ときどき満足されずに帰られますが満足するなら何でもするわけではありません)。私がしたいと思うのは年齢相応の美しく健康な肌を保つことのお手伝いをしたいと思っております。ビタミンAは私の好きな一つの方法ですのでトレチノインクリーム、エンビロン®を現在扱っております。本日美容クリニック先生の講演で聞いた内容で一番驚いたのは2007年頃よりレーザーの売り上げが年々減ってきたそうです。その理由はニキビ治療の新薬のディフェリン®が発売されたことだそうです。ニキビで困った患者さんがディフェリン®(ビタミンA誘導体)を使用することによりニキビがよくなりレーザーまでする患者が減ったそうです。当クリニックでは積極的にディフェリン®、ベピオ®を使用してニキビの予防に努め患者さんから喜んでいただいております。さて、患者さんから求められ、私も協力したい美肌を保つ美容機器選定に数年と時間をかけて探しております。これからは京都駅前の光専門クリニックとして充実させていきたいと思っております。今日の演者の先生の最後の締めくくりは進化論ダーウインの「生き残るものは強いものでも賢いものでなく、変化するものである」という言葉でした。

Taiho Allergy Symposium

博多で行われた抗アレルギー剤の全国研究会に出席してきました。

花粉症の時期になる前から抗アレルギー剤を内服したほうがいいことは知っていましたが鼻閉(鼻づまり)にも長期投与(5週間以上)をしておいた方が効果的だそうです。長期内服は蓄積効果もあるそうです。眠気と効果の関連はないそうですがやはり眠くならない(仕事効率が落ちない)抗アレルギー剤がいいです。平成29年に発売された新薬ビラノア®は車の運転より複雑なパイロットの仕事効率も落とさなかった実験もクリアしたそうです。私は現時点で患者さんの生活に出来る限り支障がないようにとビラノアを第一選択に処方して間違いなかったと再確認いたしました。1時間以内と早く効果が出現し、肝臓が悪い人、腎臓が悪い人、老人にも減量せずに使用できるといわれています。患者さんにはたとえ話で新薬は新しい電化製品や新車のように便利な機能がついてきますと説明しています。抗アレルギー薬の点眼薬も油断できません。粘膜から吸収されるので眠気をおこしやすいそうです。点眼薬も仕事効率が落ちない処方が必要です。ちなみにかゆみやアレルギーで眠りが浅くなるだけでなく思考や記憶力も落ちてしまうそうです。保険上さらに症状が強い人には眠くなるような昔の抗ヒスタミンを追加します。やはりREM睡眠が減ってしまい思考と記憶が低下してしまいます。その上翌朝も眠気がでますし、内服中はウイスキーシングル三杯分飲んだくらいの判断力になるそうです。

花粉が終われば黄砂です。黄砂もいろんな化学物質を含んでおり、それにアレルギー抗原が着いている場合はやはり色々なアレルギー症状が出るそうです。黄砂単独であればアレルギーというよりは肺障害となるようです。

さて、通常我々は室内で93%を過ごしているそうです。しかし、外の空気より5倍汚いそうです。ハウスダスト、ダニ、カビ、室内の化学物質で・・・。まめな換気と掃除が必要でしょう。

アメリカの子供の喘息の原因としてタバコ受動喫煙、ゴキブリ、ネズミ、カビが四大原因だそうです。

アレルギーって悩みが尽きませんね。医者も患者も。

平成30年度新年のご挨拶

遅くなりましたが明けましておめでとうございます。

平成の最後の年となりました。

平成29年度はあわただしい変化の年でした。

保険治療の充実として2月に局所型紫外線療法器のエキシマライトを導入いたしました。局所だけでは中途半端ですので全身型のナローバンドも4月に導入いたしました。それから半年以上経ちますがたくさんの患者さんが喜んで下さりスタッフ共々喜んでいます。5月には京都駅前に移転をいたしました。当クリニックではゆっくりと着実に成長するために現在は宣伝をしておりません。良いクリニックであれば口コミだけでも患者さんが増えてくるでしょうし、宣伝により急に患者さんが増えると訓練不足では質が下がってしまうと考えております。宣伝は余裕ができるまではするつもりはありません。順番に身の丈に応じた成長と投資をしていきたい所存です。しかし、移転により予想以上に患者さんが増えたため以前から来ていただいている患者さんや新しい患者さんへご迷惑をおかけしたことをこの場を借りてお詫びいたします。今後ともできるだけ多くの患者さんに「安心と満足を」していただけるように改善を続けていきます。自動ドアの前にアンケート箱を置いていますので是非ご意見を聞かせてください。お叱りだけではなく、スタッフにはねぎらいの声もいただけるとよりいっそう頑張るモチベーションになりますので合わせてお願いします。それ以外にも旧年中は小さな改善を繰り返しております。新ホームページ、メディカルクラーク1名増員、電子カルテ1台追加、予約システムをグレードアップ、エレベーター前に冷風器・温風機を設置。トイレの乙姫追加、紫外線治療室に冷風・温風機追加などなど。

鬼が笑いますが今年もさらに改善をしていこうと思います。平日日中の予約・自費診療時間延長考慮、治療機器導入考慮、メディカルエステ開始、応援医師募集開始・・・などなど。

 

今後とも皆様の応援をよろしくお願いします。

掌蹠膿疱症を克服するためのストラテジー

掌蹠膿疱症を克服するためのストラテジーという勉強会に参加しました。

掌蹠膿疱症はてのひら、あしのうらに黄色のウミが溜まった小さな水疱がたくさんできる原因が不明の病気です。乾癬(体に湿疹のようなものがあちこちにできる皮膚の免疫異常がおこす病気)と親戚と言われています。基本原因不明ですがタバコ、病巣感染(体にあるばい菌感染症、虫歯、扁桃腺炎が代表的)などが原因と言われています。いわゆる体にあるものに対してのアレルギー反応みたいなものでしょうか。平均7年で治癒していくといわれています。この原因が取れると(例えば原因となっている虫歯を治す)すーっと治癒していきます。歯医者さんにレントゲンを取ってもらっても見つけにくいような虫歯が原因となることもあるようです。どこまで検査と治療をするのか迷うところですし、実際一つ一つ原因を探っていくとなれば患者さんに大変な労力と検査・治療が必要となるでしょう。当クリニックではエキシマライトがありますので通常の塗り薬の治療よりも効果的です。原因を見つけて治療して治すのが理想ですが現実的には難しいことが多いと思います。いずれにしても患者さんは大変です。

最新の帯状疱疹治療の話題

「最新の帯状疱疹治療の話題」という研究会に行ってきました。

当クリニックでも自費となりますが帯状疱疹ワクチンを接種できます。院内にポスターを貼っています。不思議なことに帯状疱疹をした患者さんが興味を持つようです。「先生、帯状疱疹にワクチンなんてあったんですね。やっておけばよかったです。ワクチンを受けたいですがいつ受けたらいいですか?」「この間帯状疱疹になったばかりですので免疫が5年から10年もちますので5年から10年後に希望があればやりますよ。」と答えています。興味がない、またはポスターが目に入らない人は自分は関係ないと他人事なんです。ま、仕方ありませんが・・・。50歳以上からワクチンを推奨されています。50歳以下は1000人中2,3人しか帯状疱疹になりますが50歳以上になると100人に1人なります。80歳になったら3人に1人はもうなっています。宮崎県のデータではここ、数十年で1.5倍となり、世界的にも増えているそうです。原因はわかっていませんが核家族でみずぼうそうの子供と接触しないとか高齢化で免疫が弱っているからなどと言われています。ちなみに白血病など免疫が極端に落ちた患者は発疹すら出ずに原因不明で亡くなり、解剖したら体中がみずぼうそうのウイルスだらけになっていたということもあるそうです。元気な方は風邪程度ですが免疫が弱ったらウイスル性の肺炎など急激に進んだりするので注意が必要です。免疫正常な人の帯状疱疹の患者にMRIを撮影すると53%脳幹などに画像上のウイルス変化がみられるようです。(かぜで頭痛がするのは軽いウイルス性髄膜炎になっているせいです。)神経がウイルスの炎症で腫れて骨の神経の通り道が細い人は顔面神経麻痺になりやすいそうです。免疫が弱い人ほど発症しやすく、神経痛も残りやすいので注意が必要です。おかしいと思ったら受診してください。大切なのは発症が早いほど治療が効果的です。診断がつかなかった場合も変化あればすぐに再受診してください。軽症はよく虫刺されと間違われます。

しわ治療最前線

「しわ治療最前線」という研究会に出席しました。

浅いしわや乾燥小じわなどは当クリニックも扱っているトレチノインなども効果あります。しかし、深いしわ(おでこ、ほうれい線、めじり)などは効果がありません。現在はフィラー治療(ヒアルロン酸などの注入療法)が効果的といわれています。美容外科の手術というものはかなり積極的(侵襲が高い)な治療法にあたります。30年以上前の注入療法のために現在は治療部位が「ぼこぼこ」になってしまった症例などもあります(異物反応やヒトアジュバンド病などで)。また注入する場所も危険な血管のある部位(鼻の横、眉間付近)などに偶然注入物が入ると鼻の頭や眉間が壊死することが1/5000の確率で起こるそうです(手慣れた医師でも)。目に栄養を与える血管に注入物が入って視力低下や失明する事例もあるようです。人工的にきれいになることにはリスクがありますね。みんなきれいになりたいからやるのですが医療は予測ができません。そうなるとわかっていたら医者も患者もだれもやらなかったでしょう。

第68回中部支部学術大会

年に1回の第68回中部支部学術大会に出席してきました。

今回印象に残ったのは軽症のアトピー患者さんへの抗アレルギー内服薬の長期継続投与(3ヶ月間)はかゆみに対して有意な抑制効果を持つことが証明されたというデータ内容でした。長年アトピー患者さんをみていると軽症の患者さんがまじめに長期に抗アレルギー剤を内服していると妙に調子がいい期間が続き、事情があってしばらく中断したりすると悪化してくるという経験をよくしていましたので「軽症の人ほど効果があるので抗アレルギー剤は継続したほうが良いと思います」と外来でよく説明していました。この程データで証明されたので「やっぱり外来で効果があるなあ」と感じていることはデータでも証明されるんだなあと妙に感心いたしました。詳しくは言えませんが以前どの皮膚科医に聞いても効果ないと皆が言っていた治療法は後でデータ自体の改ざんが指摘されたものだったなんてこともありました。ちなみに今回の発表者の偉い先生は「データはないのですが子供には抗アレルギー剤内服がよく効くと思っています。」とおっしゃっていましたが同意見です。恐らくデータをとれば、いずれ証明されるのではと思いました。

アメナリーフ®(帯状疱疹新薬)

帯状疱疹の新薬が日本(マルホ株式会社)より発売されました。分類としては抗ヘルペスウイルス薬です。もっとも特徴的なことは1日1回食後2錠内服するだけというところです。昔は1日5回内服をしなければいけない薬から1日3回となり、とうとう1日1回のみに進化しました。また作用機序もウイルス複製の初期段階を直接阻害し、増殖を抑制するというところも新しいところです。以前の薬と違い、腎機能障害の副作用も激減するでしょう。しかし、治療は以前と同様早期(発疹がでてから5日以内)の内服開始が必要ですのでご注意ください。

3時間で学ぶドラッガー・マネジメント

本日は診療後に経営学のセミナーに参加しました。

今日学んだことを京都駅前さの皮フ科クリニックを例に挙げると「患者さんに選ばれ続け、スタッフは皮膚病を治すだけでなく健やかで美しい肌を取り戻してもらうことを使命として皆様に役立っていると感じることができる職場にするということが院長の経営者としての役目である」といったところでしょうか?

移転して3ヶ月が経とうとしていますが正直ご迷惑をおかけしていると思います。ひとりひとりの患者さんに身内の様な安心感がもってもらえるようしつつ、院内での待ち時間がかからないようなシステム作りも継続していきたいと思います。自分で点数をつけるならまだ30点以下と思っています。下京区だけでなく、南区、伏見区、大津市、大阪市、国内・海外旅行者など患者さんの診療範囲も拡大し、ますます責任を感じています。毎日少しずつ改善を続けていきたいと思います。

ドラッガーに自分の娘さんの旦那さん選びをするならどうしますか?という質問に普通の親であれば「娘を幸せにしてくれる人」となると思います。ドラッガーは「ありのままの娘がその夫にとって最高の女性であるということ」だそうです。当クリニックでいうならば来院してくれる患者さんが最高で、働いているスタッフが最高ということでしょうか。

 

 

 

第35回日本美容皮膚科学会総会

7月29日30日と年に1回の美容皮膚科総会に出席しました。

目元の若さと老いについて3次元のCT・MRIによる内部構造の診断というシンポジウムがありました。高齢になると仰向けで寝ているときと立ち上がった時では頬や目元が1cm以上変化することもあるそうです(顔が変わる)。因みに年を取ると目袋が膨れます。鯛の目を食べたことがある人はわかりますが目玉は脂肪の中に浮いていますね。人間も目の周りは脂肪がたくさんあります。その脂肪が重力に耐え切れず下にでてきたのが目袋です。若いときは目立ちませんが。年を取るということは重力に逆らえなくなることでもあるのだなあと思いました。

syneron candela summer seminar in 京都

7月23日に自費診療の勉強会に出席してきました。

開業前より皮膚科クリニックである以上、健やかで美しい肌を追及するお手伝いをする必要があると考えていました。その前にまずはしっかりとした保険診療を提供しなければなりません。平行して現在エンビロン®という南アフリカの形成外科医が開発したビタミンAを中心としたアンチエイジング・美肌のコースの準備しております。

この講習の中で「従業員満足なくして顧客満足なし」という言葉になるほどと感銘を受けました。診療でもスタッフがイキイキとしていないと患者さんも安心満足できないと思います。仕事でのやりがい・学び・充実感・仲間・働きやすさなどの準備もさらに発展しなければならないと反省した講習会でした。

コムクロ®シャンプー発売

頭皮の乾癬患者さん用のシャンプーが保険診療できる新薬として発売されました。乾癬患者さんの頭皮の発疹は治りにくいです。やはり頭皮を擦ってしまうことも原因のひとつです。このシャンプーはステロイド薬が配合されています。1日1回入浴前に頭皮の患部に塗り、そしてお風呂に入ってからシャンプーのように泡立て洗い流します。指の腹でやさしく洗ってください。ゴシゴシすると患部はその刺激で悪くなります。頭皮全体なら500円玉3枚程度。2週間分程度で3割負担なら1000円程度の負担になります。

第110回近畿皮膚科集談会

さて、本日は近畿皮膚科集談会に出席いたしました。

年に1回ある近畿地方の皮膚科の合同地方会としての位置づけでの症例報告会です。

例えば、のどの皮膚ににきびのようなできものができて切除してみたら以前甲状腺がんの検査したころと場所が一致しており皮膚に転移していた症例(発生0.14%程度で珍しく2ヶ月後から12年後までに報告があるそう)、お酒好きが胃を切除したせいで栄養皮膚障害がでた(ペラグラという病名)症例、顔の半分だけしわ・皮膚の陥凹・白斑・歯の異常がでるという進行性顔面半側委縮症の症例、皮膚抗酸菌症(土の中にいるような雑菌に感染する)の症例、テング熱(蚊が媒介する輸入感染症、皮膚が島状に白く抜けるのが特徴、検査しないと証明はできない)の症例などなど全部で29症例ありました。セミナーでは慢性蕁麻疹の注射による最新治療を聞いてきました。大きい病院でしかできませんがゾレア®という注射薬で月に1回注射だけで治療します。治療費用は1ヶ月91156円。自己負担3割なら月3万円弱もしますが・・・

 

皮膚疾患治療のup to date

皮膚疾患治療のup to dateという会に出席してきました。

アトピー性皮膚炎と乾癬が話の中心でした。アトピー性皮膚炎ではステロイドの副作用である皮膚萎縮線状(妊娠線のようなもの)は大腿、腰部、下腿に出現しやすく、腋窩にでると副腎抑制が出現している可能性も示唆される。とのことでした。毎回患者さんのチェックをするべきですが、毎回下着姿になってもらう必要があるのでなかなか実行できません。ご協力お願いします。乾癬については脂漏性皮膚炎との鑑別が問題になります。乾癬の場合は被髪部位に多いこと、鱗屑が多いことが特徴です。頭が濡れているときに指の腹で優しくステロイドとビタミンDの配合剤(ドボペット®)などを外用するといいそうです。鱗屑が多いときは親水軟膏で1,2時間パックをすると取れやすくなります。爪にも症状がでますが点状陥凹、爪甲剥離、線状出血、爪甲下過角化、油滴などが特徴です。見落とされがちな点として専門家の整形外科からも体軸正関節炎(生物学的製剤の適応)が単なる腰痛などとして気づかれないことが多いので要注意です。

移転開業

H29年4月28日をもちまして五条烏丸駅前での最後の診察を終え、5月8日から京都駅前に移転開業致しました。5月6日にはお披露目の内覧会にはたくさんの方々にきていただきましてありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。

 

移転開業より早1ヶ月が経ちました。ようやく少し落ち着いてきました。

移転開業の際には不慣れもあり皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。

また、前クリニックより少し遠くなりご不便をかけてしまう患者さんもいらっしゃるとは思いますがこれからもさらに地域の方にとってよいクリニックとなるように職員一同日々改善していく所存です。移転と同時にホームページ、順番予約システムも改良いたしました。

 

今後よりよいクリニックとなっていきますよう当クリニックの診療システムや態勢もさらに順次改良更新いたします。

 

今後とも皆様のご指導ご鞭撻をお願いします。

院長雑感part7(開院1周年のご挨拶)

五条烏丸駅前さの皮フ科クリニックは平成27年5月11日で開院1周年となります。
2000名を超える患者さんに御来院いただきました。
どこまで当院の理念である「患者さんに満足と安心を」していただけたかどうかが気にかかります。
私自身の診療知識と技術の向上はいうまでもありませんがクリニックとしてはまだまだ発展途上です。
この一年で患者さんが少しでも“よくなる”ように、通いやすくなるように努力を続けてきました。
例としましてホームページにて診察順番をわかるようにしたこと、院長アドバイスを作成し20疾患以上のアップしたこと、処置予約導入(術後処置、週2回以上の処置がある場合)、メディカルクラーク導入(医師の診療補助)、職員の増員、当クリニックのルール案内作成、患者さん本来の健康的な肌への補助としてソフト美容導入(院内製剤のしわ・しみクリーム、ケミカルピーリング)、自費診療増強(男性型脱毛症薬、まつ毛育毛液など)、院長おすすめの院内商品の増強、当日ネット再診順番予約などなど。多くの患者さんに選ばれ続けるクリニックになるため職員全員で切磋琢磨していく所存です。
皆さんのご意見も参考にしながら他にはないスキンクリニックにしていきたいと思います。
これからも末永くよろしくお願いいたします。

院長雑感part6(ネット再診予約について)

開業して10か月となりました。

約2000名の患者さんが来院されました。

たくさんの患者さんに来ていただき嬉しく思うと同時に今後とも相談しやすく通いやすいクリニックにしていきたいと思います。

四条、五条、七条などを普段歩いていますと患者さんをよく見かけるようになりました。思わず挨拶しようかと思いますが守秘義務もありますのでこちらから話しかけるのははばかられます。お許しください。

さて患者さんが一日で80名を超える日もありました。
概ね院内待ち時間30分以内に診察できることが多いのですが稀にそれ以上待っていただくこともあります。
院内での待ち時間を少なくして通いやすいクリニックにするべくスタッフともども努力していますが偶然に患者さんが一度にたくさん来院されたときはどうしても待ち時間が長くなってしまいます。
ホームページにて現在の受付人数と診察中の番号、およその待ち時間などを掲示しています。
さらに4月からは試験的に再診患者さんのみですがホームページから受付ができるようになります。
(ネット再診予約は午前10時30分~12時30分まで、午後17時から18時までとなります。)
来院される患者さんはこれらを利用していただければ院内で長時間待つことなく受診できるのではと思います。
皆さんで積極的に活用していただいて院内の待ち時間が短かくなり、通いやすくなれば嬉しいです。

院長雑感part5(病診連携)

病診連携(びょうしんれんけい)という言葉を聞いたことがありますか?

日本の医療は恵まれています。患者さんはいつでもどこでも好きな病院で診察を受ける権利があります。
イギリスを含む欧米ではどこでも診察を受けることはできません。
まずはホームドクターからの紹介が必要です。
(紹介してくれと頼んでも必要ないと断られることも多いようです。)
専門医に診察を受けるのには時間もかかるそうです。
日本のシステムは御存知のように破綻しかけています。
大病院に患者が押し寄せて専門治療に満足な時間を割くことができにくくなっています。
そこで病診連携という概念が叫ばれています。要はイギリスのようにまずはホームドクターに診察してもらい、専門的な検査や治療が必要であれば紹介をする。
治療がひと段落すればまたホームドクターに見てもらうということです。理にかなっています。
イギリスなどとは違い紹介を希望すれば基本的に紹介をしてもらえます。
最近は病診連携を促進するために大病院は紹介状なしでは高い料金を取るようになってきています。
当クリニックも京都市立病院、第一・第二日赤病院、京都府立医大を中心に病診連携をしています。
クリニックも病院も人的・医療資源(検査などの医療機械)が限られてます。
クリニックではすべての検査・治療・診断が大病院並みにできることはありません。
定食屋さんで料亭と同じ料理を期待するようなものです。餅は餅屋です。例えば皮膚悪性腫瘍を専門に外来をしている先生がクリニックの医師と同じレベルであるとするなら、その専門の医師は普段何をしていたの?っていうことになります。
クリニックの医師の何倍も皮膚悪性腫瘍の経験と勉強と研究をしているわけです。検査は情報です。情報が増えて困ることはありません(逆に迷いが増えることもありますが)。
当クリニックでは患者さんの満足と安心を第一に考えています。詳しい検査・診断をご希望であれば遠慮なく申し出てください。希望の病院へ紹介いたします。
この医者にまかせ続けて大丈夫だろうかと心配になられることは私の望むところではありません。

院長雑感Part4(学会・研究会)

今週末は日本皮膚科学会中部支部学術大会に出席してきました。
医者は学会・研究会に盛んに出席しているように見えますが忙しくて行けないことも多いです。
院長も開業してから忙しくてなかなか出席できませんでした。
こういった会に出席すると自分が忘れていたこと、知らなかったこと、時代の変化、最新の医療などに気付かされます。
出席すること自体がとても大切なことであり、翌日から診療の役に立ちます。
また知り合いの皮膚科医師との再会と情報交換も楽しみの一つです。
学会はどうしても週末開催が多いために土曜の診療と重なります。
どちらも大切で休みにくいため開業医の悩みの種です。

院長雑感Part3(待ち時間)

皮膚科には通いたいけれども待ち時間がかかるので通いにくいという声をよく聞きます。
そのせいで皮膚の状態も悪く、そして満足な治療もできない患者さんを診察するのもつらいものです。
勤務医では組織として工夫できませんが開業したら待ち時間ができるだけ少なくなるようにできたらいいなと思っていました。歯医者は予約も時間通りなのになぜ医者は予約時間通りみれないのか。

答えは簡単です。

歯医者さんは虫歯を歯医者さんのペースで1本ずつ治療できるうえに急な重症化も少ないからです。
医師は1回の診察でたくさんの症状を訴える方、重症化してその診察で解決または紹介状を書いたりなど多岐に及ぶためにまず予約時間通りに進みません。
当クリニックでも順番を受付さえしていただければホームページで診察状況をわかるように工夫しています。
今日は患者さんの待ち時間を劇的に短縮する方法というセミナーに出席してみました。
確かに患者さんの満足度を下げずに待ち時間を短縮できる方法は色々とあります。
それを実現するにはシステム、ソフト面、スタッフの教育と協力が必要であり時間もかかります。これから少しずつ努力して改善していきたいと思います。
クリニックの理念である”安心と満足を”を実現しながら。

院長雑感part2(手間暇をかける)

皮膚科とは他の科の治療と大きく違うところがあります。

来院するほとんどすべての患者さんに治療のために手間暇をかけることをお願いすることです。

お薬を飲むだけでも来院するだけでもよくなりません。

指示通りこまめに受診し正しい治療の方法で毎日塗り薬を使用してはじめてよくなります。

悪くなった時だけちょっと塗って薬がなくなったら来院するという治療ではあまりよくなりません。しっかり治療しないといつまでたってもお肌はきれいにはなりません。
勉強や習い事がうまくなるのと同じです。
プロにこまめに指導してもらって自分でも練習すればうまくなりますよね。
誰にも学ばずに独力で極めるという滅多にいない天才と同じことをしていてはうまくいきません。
手間暇をかけることを面倒がらずに来院・治療するときっと良いことがありますよ。
院長を信じてしっかり通院してしっかり治療して綺麗なお肌になりましょう!

院長雑感Part1(お医者さんになった理由)

院長挨拶でも患者さんが親戚の医者のところに相談に行くような感覚になるようなクリニックにしたいと書きました。
京都生まれの院長の周囲には親戚含めて医者や医療関係者がいません。
どこに相談に行けばいいのかもわかりませんでした。
頼りはかかりつけの内科医院の先生くらいでした。

優しい先生でした。

そんなかかりつけ医をみて小学3年生の頃から街のお医者さんになりたいなあと思い、五条の学習塾に行かせてほしいと親に頼んだのが始まりでした(医者といえばそのかかりつけの内科の先生しか知らなかったのですが・・・今や周りは医療関係者ばかり)。
とういわけで院長の憧れはかかりつけ医だったのです。
院長が開業する年にその内科の先生が引退されたことも何かの縁を感じます。
最初から開業をしたいと思っておりましたが研鑽を積むためにいろいろなことを経験しました。
開業した今でも色々と経験しておいてよかったなあと思っています。
あとはどれだけ院長を頼ってくれる患者さんに安心と満足をしていただけるか・・・。
まだはじまったばかりです。

さの皮フ科クリニック 概要

  • 診療科目
    皮膚科・アレルギー科
  • 住所
    〒600-8216
    京都市下京区東洞院通り塩小路下る
    東塩小路町547-2 福隅ビル2階
  • TEL
    075-744-6420
  • アクセス
    JR/地下鉄[京都駅]下車
    京都タワー側A3 出口から徒歩30秒