桜が咲いて春を感じられる暖かい日が増えてきましたね。ほっと一息コーヒーでも飲もうかな…としたときに手にお湯がかかってしまった!髪を巻こうとしたらヘアアイロンが顔にあたってしまった!
今回はそういったようにヤケドしてしまったらどうするのがいいのか、ご説明させていただきたいと思います。
まず、やけどしてしまったときに何より一番大事なのはすぐに冷やす!ということです。
基本的に15〜30分間、場合によっては1時間程度流水で冷やすことが推奨されています。冷やすことで痛みの軽減、火傷の進行も止めることができます。
範囲が広い場合はシャワーでも大丈夫です。服が皮膚に張り付いている時は無理に剥がさず、服の上から冷やしてください。
次に、火傷の分類についてですが大きく分けて3種類に分けられます。
①I度熱傷
損傷は皮膚の表皮より浅い箇所で、症状は赤み、熱さ、軽度の痛みです。3日以内に赤みも消えて傷跡にはなりません。
②Ⅱ度熱傷
表皮から真皮にかけて損傷があり、水膨れができ、痛みを伴います。2週間以内に治癒すれば傷跡は残らないと言われています。損傷が深い場合は治癒に1ヶ月以上時間がかかり、その場合は傷跡になる可能性もあります。
③Ⅲ度熱傷
皮下組織まで損傷し、皮膚が壊死した状態です。炭化したり皮膚が白く見え、痛みなどの感覚がなくなります。皮膚移植など手術、入院治療を必要としますので早急に救急など受診をしてください。
火傷した直後は皮膚がどこまで損傷しているか分かりにくく、まずは1週間以内の再診を勧めます。ある程度時間がたつと患部の状態などから深さがわかってきます。傷をきれいに治すために治るまでは週に1回程度のこまめな受診など治療にご協力ください。
また、きれいに治すためにはかさぶたを作らない、乾燥させないように毎日の処置が大切になりますがやけどの範囲が狭く、自宅での処置が困難な場合当院での処置も毎日でも可能です。
当院では小さな傷でも希望があればお薬を塗るなど処置をさせていただきます。お気軽にご相談ください。
参考文献
・公益社団法人日本皮膚科学会,「皮膚科Q&A、やけど」, https://www.dermatol.or.jp/qa/qa8/index.html