蕁麻疹とは?
蕁麻疹はありふれた病気です。原因はきっとあるのでしょうが現在の検査などでは原因追及まではほとんどできません。90%の人が原因はわからないといわれています。原因がわかっている場合は避けることができますが・・・。原因がある場合は同じことをしたら毎回蕁麻疹が出るという再現性があります。
原因がわからないので症状を抑える治療となります。以前は対症療法で症状を抑えているだけと言われていましたが最近は長期に内服すると蕁麻疹をなおす力もあるといわれてきています。内服薬の組み合わせで生活の質を下げない程度に押さえることが目的となります。症状は最初がつらいですが時間が経つと少しずつ軽快していくことが多いです。採血で特殊な蕁麻疹とわかることもありますが非常にまれです。
採血は希望の方にはできますが健康診断レベルの大きな異常がないかを確認する程度になります。
京都駅・丹波橋駅・宇治駅周辺で蕁麻疹にお悩みの方は、お気軽に京都駅から徒歩1分の京都駅前さの皮フ科クリニックへご相談ください。
蕁麻疹の種類
1:原因不明、2:刺激で出るタイプ、3:血管浮腫(一部だけ腫れる)、4:その他に大きくわけられます。または1か月以内になおると急性、1か月以上を慢性と分類します。
治療方法
抗アレルギー剤の内服が中心となります。重症患者は多剤併用やステロイド内服など
ステロイド内服は効果が高いですが副作用の点からお勧めしません。
ステロイドの塗り薬は基本効果がないので処方は通常しません。気休めにはなりますがかゆみ止めの塗り薬は希望があれば処方します。
最近は抗アレルギー剤を治癒したあともしっかり2ヶ月程度内服継続した方が再発・再燃が少ないというデータもありますので内服をできるだけ継続したほうが良いと思います。蕁麻疹は5年で8割治癒すると言われています。裏を返せば2,3割の人は5年以上続いているということになります。難治や重症例にはオマリズマブ®(生物学的製剤)という保険適応外の高価な治療法もでてきました。
日常の注意点
肌を刺激することは控えた方がいいでしょう(温度の高いお風呂、こする、飲酒など)
。原因がある場合は避ける(寒冷蕁麻疹では寒冷をさけたり、日光蕁麻疹では遮光をする)。
ひどいとき発作のときは消化管にも蕁麻疹をおこしているので下痢をしたりします。そういうときの食事はたんぱく質を控え、消化のいい炭水化物など(おかゆなど)がいいといわれています。内科的な全身症状(息がくるしい、おなかが痛い、気分がすぐれない)などあれば救急を受診してください。蕁麻疹がでてかゆいくらいは心配いりませんので翌日受診をしてください。
よくある質問
いつ受診したらいいですか?
初めての発作であれば数日おきに再診、軽症であれば7日~14日毎の再診、慢性で落ち着いていれば月に1回の受診でよいでしょう。つらいときはステロイド内服・点滴などもありますので我慢せずに当クリニック受診してください。
薬を飲んでも蕁麻疹が出る場合はどうすればいいですか?
通常の赤い、かゆい、盛り上がる程度の発作は怖くないですが呼吸が苦しい、気分が悪いなど内科的な症状があればすぐ救急病院にいって点滴をしてもらう必要があります。
いつ治りますか?
急性期の蕁麻疹で多いのは一時的なアレルギーなどで数日すれば治癒するもの、細菌・ウイルスなどは2,3週間で治癒することが多いです。1ヶ月以上続く場合は慢性蕁麻疹と言われます。
いつになったら内服を減らしたり、中止してみてもいいですか?
抗アレルギー剤を一度中断して7日間ほどまったく違和感もなければ中止を考慮してもいいでしょう。治癒したあとに2か月内服続けるのも方法の一つです。中断してみたところかゆい、あかい、蕁麻疹がでるなどの症状がある場合や治ったように思えるが内服すると違和感がなくなりすっきりした感じするならば、まだ中止するほど治癒していないと考えています。