主な副作用: 皮膚萎縮、皮膚萎縮線状、乾皮症、創傷修復遅延、星状偽瘢痕、ステロイド紫斑、ステロイド潮紅、毛細血管拡張、多毛、酒さ様皮膚炎、ステロイド緑内障、接触皮膚炎、感染症(ステロイドざ瘡、マラセチア毛包炎、毛包虫症、白癬など)など

治療方法

ステロイド外用剤の中止やランクダウン。ステロイド剤ではない薬に変更するなどをします。感染症の場合はその治療も行います。中止すれば元に戻る副作用が多いですが元にもどらないような副作用もあります。他に替えがないため仕方なく継続することも多いです。

院長アドバイス

ステロイド外用剤の副作用はいろいろとありますがその副作用をできるだけコントロールするにはこまめにチェックさせてもらうことが必要であることを一番お伝えしたいです。薬がなくなったので久しぶりに来たという患者さんがいらっしゃいますが久しぶりでは副作用になってきているのか変化もわかりません。副作用がなおらないレベルまで進行してしまっている恐れもあるのです。またすぐなおるからと強いお薬を希望する方もいますが副作用もより早く強くでる可能性が高いのです。
教科書には書いてありませんが7日間程度でよくなる程度の強さのステロイド外用剤が適切な強さと口伝で教育されました。ですから1日で治りましたと患者さんが喜んでも皮膚科医はちょっと強すぎたなと反省をしていますし、経過が思わしくなければ思っていた病気や強さが違うとまた反省しているのです。より強力に抑えようとするとステロイド内服になりますが、さらに副作用が多いのでできるだけ出さないようにしています。ステロイド外用剤で抑えられないときに例外的、一時的に使用することはあります。
ステロイドの塗り薬に関しては1952年から使用されており、歴史も古く副作用はすべてわかっているといわれています。しかし、困ったことに個人差が大きく、我々専門家でもいつ
出現するか予測できません。副作用が進行していた場合は一度見ただけですぐわかることもありますがそれでは遅すぎます。副作用も一時的で早めに中止すれば速やかに元に戻る場合があります。患者さんが怖がってステロイドの塗り薬を塗らないのも病気がよくならないので困ります。何度も診察しているうちに変化に気づいていくのです。ですからちょこちょこと診察で見せてもらう。面倒がって患部を皮膚科医に見せないのはもったいないです。よく副作用が怖いと患者さんはいいますが皮膚科医は患者さんの自己判断が一番怖いと思っています。全身のどこにでるかわからない副作用もあります。毎回全裸になってもらうわけにもいかないので何か気になることがあれば遠慮なく見せてください。

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