湿疹とは?

湿疹とは便利な言葉でいわゆる皮膚炎の総称です。皮膚の炎症も時期や状態によっていろいろな見え方があります。外的要因、内的要因と原因は多岐にわたります。それゆえに原因を突き止めるのは難しいことが多いです。

湿疹ができてお悩みの方は、一度京都駅前さの皮フ科クリニックまでご相談ください。

治療方法

基本はステロイド外用が基本の治療です。その症状と病気からステロイドの薬を選択し、治療の経過を見ながら副作用のチェックをするのが皮膚科医の仕事です。強い塗り薬であればすぐに治りますが強すぎると副作用も強すぎたり、患者さんがコントロールするのは難しいので予想の治療効果と治療期間が適切になるようにこちらで選択します。

軽症の場合は1日1回入浴後に 見た目手触りが他の正常の皮膚と同じになるまで塗ってください。見た目と手触りが同じでも顕微鏡レベルではまだ炎症が残っている場合があるので指示がない場合でも1週間治療しても治らないときは必ず受診してください。

ステロイドが入ってる場合は追加で1日2,3回まで塗れます。(4回以上は効果がないといわれています。)ステロイドが入っていないものは1日数回塗れます。ステロイドが入っていない薬は効果が弱いので治らないこともあります。副作用としてはかぶれる程度なので軽い湿疹や副作用がでたとき、でそうな場所には使用することがあります。

刺激を与えると治りにくいので抗アレルギー剤内服との併用の継続が効果的です。

保湿剤で保護することによって悪化を和らげることもあります。

よく火事に例えたお話をします。自分の大事なものが燃えているときに少しの水だけで消そうとしたり、まだ煙があるのに消火活動をやめたりしないようにしっかりお願いします。

日常の注意点

掻けば掻くほどかゆみが強くなり、それが全身のかゆみに広がってくることもあります。原因はともかく悪循環でどんどん悪くなることも多いです。かゆみを感じたら、処方された塗り薬をさっと塗ってください。保冷剤で冷やすのも効果的です。かいたり、たたいたり、熱い湯をかけるなどは逆効果です。

体温が上がるようなこと(寝る前、お酒、お風呂)はかゆみが増します。

お風呂も38度程度が肌にも心臓にも良いです。(脱衣所との温度差に気を付けてください)

チューブなら指の1関節程度の長さ、カップならパチンコ玉程度で両手ぐらいの面積に塗れます。塗り方もやさしくなじませるようにしてください。何度も刷り込むなど刺激を加えることは避けてください。一度しっかり見本をみるために看護師などに塗り方を教えてもらうのが一番と思います。塗りにくい場所を含めて希望があればいつでも指導いたします。

治療が適していたら日に日によくなります。効果の程度をみるために初回は2,3日後の再診が望ましいです。よくならない場合は7日以内に受診してください。

よくある質問

原因は何ですか?

→これがもっとも多い質問であり、我々皮膚科医を困らせる質問でもあります。

その患者さんの体のその場所に皮膚の炎症を起こすすべての原因の中から診断するということなので、そう簡単にわかりません。もちろん原因は必ずあると思います。しかし、その患者さんのすべての触ったもの、食べたもの、生活のすべて、体のすべて、病気のすべて、遺伝子や体質などから原因をひとつひとつつぶしていく必要があります。調子が悪い車を車屋さんにもっていって「さあ、エンジンもかけず運転もせず、触らずに見ただけでどこが壊れているでしょうか?」という困った質問をしているのと同じと思っていただいてもいいかと思います。もちろん見ただけで一瞬でわかることもあるのです。それを診断したときの喜びと患者さんの驚く表情をみるのが皮膚科冥利につきるのですが・・・。昔一瞬で診断した患者さんから「ちらっとみただけで何がわかるんだ!」といわれたときに「一瞬見ただけでわかるように普段から訓練してますから。」と答えたときは爽快でした。皮膚科医として1年間でのべ1万人以上は診察しています。患者さんがたくさんいらっしゃるので限られた時間の中での戦いとなります。皮膚科医とは「重箱を包んだ風呂敷のシミ」から中身をあてる仕事という話を聞いたことがあります。

ステロイド外用が怖いのですが

→ステロイド塗り薬の副作用で一番怖いのは患者さんが勝手な判断をすることです。

こまめな診察と治療が一番大切です。副作用は皮膚科医でもわかりにくいことが多いです。指示通りの塗り方と期間を守って診察を受けてください。たくさん薬を欲しいとか忙しいのでめったにこれないという人が一番注意が必要です。たとえ不愉快に思われても患者さんを守るためステロイド外用は必要以上にたくさん処方することはありません。

ステロイドで皮膚が黒くのですか?

→木(皮膚)が燃えたら黒くなるのは木(皮膚)が燃えたからで水(ステロイド外用)をかけたせいではありませんと説明しています。誤った知識がネットに散乱していますのでご注意を。健康な肌の人にステロイド外用をすすめる皮膚科医はいません。ステロイド外用をしたほうが放っておくより効果があるからおすすめするのです。放っておくとさらに悪くなり、皮膚が黒ずんだり汚くなって厚くなります。さらに傷ついた皮膚から体液がもれたりばい菌が入ってきたりアレルギーを呼び起こしたりするのでステロイド外用で速やかに治療してください。

京都 京都駅前 さの皮フ科クリニック 皮膚科・アレルギー科

京都駅前さの皮フ科クリニック|京都|京都駅前さの皮フ科クリニック 院長